2024年12月24日

島根大学総合診療・地域医療実習第11クール発表会・アワード受賞プレゼン・津和野共存病院

総合診療・地域医療実習第11クール、アワード受賞者Hさんのプレゼンを一般公開させていただきます!

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。

https://youtu.be/vInv9-oA6QM

本プレゼンでは津和野の紹介から始まり、圏域の医療事情とその中にあって津和野共存病院が果たしている役割の説明、そして実際の実習がどのように行われていったかを具体的な症例も絡めてお話しされました。訪問診療や多くの施設見学を通じて現場での学び、多種多様なカンファレンスなどなど、地域でないと学べないことをたくさん紹介いただいています。是非ご覧ください!

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posted by 長尾大志 at 19:20 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年11月30日

島根大学総合診療・地域医療実習第1クール発表会・アワード受賞プレゼン・松江生協病院

……とまあ最近の総合診療・地域医療実習アワード受賞者の方をご紹介しておりましたら、1クール(もう1年近く前)の受賞者であるIさんから、「自分のプレゼンも公開してよいです」と許可を頂きましたので、こちらでご紹介します。以前の方々は「限定公開」の許可しかもらっておりませんでしたもので。

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。

https://youtu.be/KzRuiZGZraE

本プレゼンでは松江生協病院の紹介から始まり、最初に決めた実習の目標とそれに沿って実際の実習がどのように行われていったかを具体的な症例も絡めてお話しされました。また教科書に載っていない現場での学び、生協病院ならではの班会の様子などなど、地域でないと学べないことをたくさん紹介いただいています。是非ご覧ください!

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posted by 長尾大志 at 16:02 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年11月29日

島根大学総合診療・地域医療実習第9クール発表会・アワード受賞プレゼン・津和野共存病院

総合診療・地域医療実習第9クール、アワード受賞者Sさんのプレゼンを一般公開させていただきます!

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。地域での素晴らしい学びについて、是非ご覧ください!

https://youtu.be/-vAwDlIesGE

本プレゼンでは津和野町についてと津和野共存病院の沿革、それから地域包括ケアについての紹介から外来・病棟診療「以外」での医師の働き方として、巡回診療・訪問診療・健康講話に同行されて気づいたこと、多職種(特にMSWさん、PTさん、看護師さん他)の方々とのやり取りを通して学ばれたこと、地域のイベントに参加されたこと、それにグルメや観光などをご紹介いただき、4週間フル稼働で津和野の魅力を堪能された様子が伝わってきますね。お疲れさまでした!

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posted by 長尾大志 at 12:47 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年11月28日

島根大学総合診療・地域医療実習第9クール発表会・アワード受賞プレゼン・隠岐病院

総合診療・地域医療実習第9クール、アワード受賞者Iさんのプレゼンを一般公開させていただきます!

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。地域での素晴らしい学びについて、是非ご覧ください!

https://youtu.be/u1Gu2SImoco

本プレゼンでは、隠岐の島町の紹介から、隠岐病院の沿革・特徴、そして最初に立てた実習の目標、実習の内容を地域包括ケアの観点から振り返ります。診療所実習で実践したこと・学んだこと、隠岐での介護問題〜高齢者サロンやご自宅訪問、ACP講演会や空港救難訓練への参加、地域の方々との交流〜隠岐の島町の伝統文化に触れたり、などなど盛りだくさんの発表でした。

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posted by 長尾大志 at 08:22 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年11月27日

島根大学総合診療・地域医療実習第9クール発表会・アワード受賞プレゼン・飯南病院

総合診療・地域医療実習第9クール、アワード受賞者Oさんのプレゼンを一般公開させていただきます!

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。地域での素晴らしい学びについて、是非ご覧ください!

https://youtu.be/YX3ImrvdV8I

本プレゼンでは、飯南病院の概要、病院の特徴(スゴく良かったところ)と実習の特徴(スゴく良かったところ)、4週間でやったこと、学んだことを時系列に紹介され、職員さんや地域の方との関わりもわかりやすく紹介して頂きました。またとっても見やすく楽しいスライドで、飯南病院で実習がしたくなりましたね〜。

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posted by 長尾大志 at 21:57 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年11月26日

島根大学総合診療・地域医療実習第10クール発表会・アワード受賞プレゼン・加藤病院

総合診療・地域医療実習第10クールのアワード受賞者、Hさんのプレゼンを一般公開させていただきます!

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島根大学で4〜5年生全員に行っている総合診療・地域医療実習。帰ってきた学生さんが、充実の実習について生き生きと教えてくださいます。

https://youtu.be/XpMy3GpCopg

本プレゼンでは、加藤病院の沿革、地域の状況に始まり、地域での役割とそこで実際に体験し学ばれたことを具体的に紹介いただき、病院の今後の課題についても考察され、この実習で多くのことを学ばれたことがわかります。
地域での素晴らしい学びについて、是非ご覧ください!

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posted by 長尾大志 at 17:42 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年09月19日

波佐診療所〜あさひ診療所訪問記

今年度、なかなかサイトビジットにいけておりませんでしたが、このたび浜田市国保診療所連合体への訪問が叶いまして、地域医療・総合診療臨床実習見学記としてお送り致します。

1箇所目は波佐(はざ)診療所でした。看板に浜田市国民健康保険波佐診療所とありましたが、ナビでは浜田市役所波佐診療所ということになっていて、職員の方も市役所の職員さんということになるそうです。

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波佐診療所に加えて弥栄診療所とあさひ診療所、そして大麻診療所が浜田市国保診療所連合体としてグループで活動されていて、浜田医療センター総合診療科と併せて地域の医療を支えて頂いております。このたびは所長の佐藤優子先生にお話を伺いました。

浜田市国保診療所連合体とは
https://www.city.hamada.shimane.jp/www/contents/1394419762022/index.html

佐藤優子先生の紹介記事はこちら
https://shimanegp.com/527/

波佐まちづくりセンター/ときわ会館(波佐公民館)いう建物の一角に作られていて、こちらにできたのが平成5年だそうです。周囲は山の中ですが、診療所自体は少し開けた場所にあり、小学校、JA、スーパー、ガソリンスタンドなどが集まっています。浜田の中心部からは車で40分程度のところになります。

沿革はこちら
https://www.city.hamada.shimane.jp/www/contents/1394092461928/index.html

波佐診療所の医療圏として、波佐地区の人口が394人、小国地区の人口が152人、合計で600人弱の人口となり、おおよそ患者さんはこの圏内から来られているということですが、だいたい年間20人前後の減少があるということです。この近くにはデイサービスが13kmぐらい離れたところにしかなく、また訪問看護ステーションも浜田中心部近くにあるだけで離れているために、何か健康上の問題があるとまず診療所に住民の方が連絡をしてこられます。金城町にも開業医の先生がおられるのですが、80歳代のご兄弟でされていて、新規の患者さんはおおよそ波佐診療所の方に来られているようです。通常はドクター1名と事務の方、そして看護師さんがおられます。地域の健康問題のほぼ全てを診療所が把握しているという状況、まさに地域医療のお手本のようです。

診療所の中を拝見しました。メイン医師が診察される診察室とメイン診察室の隣にサブの診察室があり、学生さんや研修医の先生はそこで独立して時間をかけて患者さんの問診をとったりお話をしたりできます。学生実習の場合、多くは午前中で2人の患者さんの病歴聴取や診察をするというパターンになっていて、時間的な余裕はあるということです。近所に門前薬局がなく、1箇所ある院外薬局は車で10分〜15分程度の場所にあるということですが近くにはないので、多くの患者さんの処方を院内処方にされていて、3人おられる看護師さんがローテーションを組んで1人が専属で処方担当をされています。院外薬局は配達もしてもらえるということです。

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所内でできる検査は血糖、CRP、血ガス、検尿、そしてX線写真あたりで、他の項目については外注となって 翌日には結果が出るそうです。また胃カメラも設置されており、現在も月1回、10月からは月に2回胃カメラの日を設けることができるということでした。また発熱外来の部屋もきちんとオープンスペース+空気清浄機があり、こちらは施設の一部を改築して造られたものです。

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優子先生が小6の時に医療に関する授業をされた浜田市の生徒さんが地域枠で島根大学に入学をされ、現在3年生となって地域医療支援学講座の基礎配属によって今こちらに来られている、ようやく蒔いた種が芽を出しているというお話も伺いました。また、院内の手作りの掲示に、患者さんへの情報提供を熱心にされていることが伺えました。

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続いて伺ったのはあさひ診療所です。あさひ診療所もやはり山間部にありますが、もう少し広い面積の市街感がありました。医療圏としては人口2,000人程度、小児の受診もちょくちょくあるとのことでした。診察室は数部屋あって、看護師3名、事務の方2名がでておられました。

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浜田市国保診療所連合体の元々のコンセプトが、医療と行政の融合?タイアップ?ということで市役所に出向かれることもよくあったそうでしたが、最近は医業の多忙もありなかなか訪問できていないそうです。10月から後期研修医の先生が来られるとのこと、いろいろな意味で活動の幅が広がることが期待されていました。
近隣の飲食店であるドライブイン高雄さんはご飯切れとのことで訪問叶わず、松風堂さんのケーキを美味しくいただきました。

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予め上のウェブサイトや各種講演で情報を拝見しておりましたが、やはり見て聴いてはじめてわかることも多く、空気感や距離感などを実感できたことも理解につながりました。改めて浜田市国保診療所連合体として提供いただいている実習、研修の実際がよくわかり、学生さんや研修医の先生方にもしっかりと推薦できるということを確認致しました!

このたびお話頂きました佐藤優子先生、邉田先生、坂口先生、診療所スタッフの皆様、お邪魔いたしました・本当にありがとうございました!!

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posted by 長尾大志 at 21:04 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年08月05日

総合診療・地域医療実習第7クール、終了

総合診療・地域医療実習第7クールが無事に終了しました。

今回は10人の学生さんが地域に飛び出し、各々の地域での実習を経て1ヶ月間で一回りも二回りも大きくなって帰ってこられました。地域実習ではもちろん、総合診療の現場におられる総合診療医の優れた先生方から直接患者さんのファーストタッチや外来診療、臨床推論や診断、そしてその現場と患者さんの文脈における最善の治療、そして地域での療養までについてを一貫してじっくりと学ぶことができます。

さらに地域の事情であるとかその医療機関が置かれている場所における役割のことであるとか、もちろん患者さんに接する上でのプロフェッショナリズム、態度教育 などなども、もちろんエコーや採血といった手技も含めて実に多くのことを学年全員が学ぶことのできる、島根大学が全国に誇る、唯一無二と言っていい4週間の実習であります。

金曜日に総括として、そこで学んだことのプレゼンテーションを各々行っていただきました。

このたびの実習先は発表順に、出雲徳洲会病院、浜田国保波佐診療所、津和野共存病院、町立飯南病院、大田市立病院、隠岐病院、公立邑智病院、松江生協病院、隠岐島前病院、益田赤十字病院です。各々工夫を凝らしたプレゼンテーションで、皆さんの多岐にわたる学びが大変よく分かりました。

毎度優秀賞(アワード)を決めるのに難航するのですが、今回も悩んだ結果松江生協病院のNさんと益田赤十字病院のNさんに授与させていただきました。おめでとうございます!!

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全ての実習先の先生方、並びにスタッフの皆様方、ご心配、ご面倒をおかけしたところもございました。本当にお世話になりありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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posted by 長尾大志 at 17:58 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2024年06月11日

医学部公式Instagram、YouTubeを開設しました(お知らせ)

私も一緒に活動している島根大学医学部広報委員会によりまして、
本学医学部をより身近に感じていただけるように、
島根大学医学部公式Instagram、YouTubeチャンネルが開設されました!!
こちら、学生さんが広報をサポートし、記事及び動画の作成を行ってくださっています。

【Instagram】島根大学医学部広報(@shimane_university_med) • Instagram写真と動画
https://www.instagram.com/shimane_university_med/?hl=ja

大学生活、イベント情報、セミナー情報など、身近な話題を発信します。
フォローどうぞよろしくお願いします。


【YouTube】
https://www.youtube.com/channel/UCse-8sF-wLMlLOZOsspYd0Q

医学部教員紹介動画「教授に50の質問」を配信スタート!
初回は長尾がテスト的に?インタビューしてもらいました〜。
既に何本か収録され、編集中とのことですので今後の発信をお楽しみに!!
チャンネル登録どうぞよろしくお願いします。

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posted by 長尾大志 at 08:13 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年10月27日

地域医療・総合診療実習、最終グループ振り返り

というわけで、このたび5年生の地域医療・総合診療実習、最終グループの振り返りが先週金曜日に行われました。

さすがに1年程度の実習を経て、各分野の知識をもって地域に放たれた皆さん、大変深い学びを得られていましたね〜。どの発表も唸らされるようなステキな発表でしたので選考に難航しましたが、諸事情なども鑑み?飯南病院で実習されたTさんにawardを授与いたしました。おめでとうございます〜〜とってもimpressiveなプレゼンでしたね!

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地域医療・総合診療実習に行く時期によって、学ばれることの量・質は少しずつ異なっていますが、これは必ずしも「最初がいい」「最後がいい」「真ん中がいい」というものではありません。いつであってもそこでの学びは貴重なものですし、そのタイミング以降での学びは充実することでしょう。5年生の皆さん、お疲れさまでした!!

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posted by 長尾大志 at 19:16 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年10月12日

医療法人橘井堂 津和野共存病院・臨床実習見学記

今月の地域医療・総合診療臨床実習見学記、9月の松江生協病院さんに引き続き、津和野共存病院さんに伺いました。明日はいつもの益田赤十字病院さんに伺う、ということで近くまでやってきたこのチャンスに、ようやく伺うことができました。

益田圏域においては医療機関再編成の最中だということですが、津和野共存病院さんは今後益田赤十字病院の後方病院として主に慢性期やリハビリが必要な患者さんといった、より「地域に近い」ところでの医療を担う役割を担当されるとのことです。

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先週までの振り返りで伺ったところ、学生さんは救急外来や一般外来の見学や実践もさることながら、慢性期の患者さんを担当させていただき、多職種カンファレンスに参加したり、メディカルスタッフの皆さんのお話を伺ったりして、退院支援の一通りの流れを見せていただいたりして、大変学びの多い日々を送っておられるようでした。また訪問看護や訪問診療、訪問リハビリなどにも同行し、患者さんの住まい・生活を実際に見たり、さらに併設されている老健や特養といった施設における認知症患者さんの実際なども見せて頂いたり、本当に多くのことを学ばれていました。

本日私が伺った時は、まず病院食の検食(美味しいカレー)。

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それから先週症例検討であがった患者さんの実際の様子を病棟に上がって拝見したり、介護職員の方に詳しい話をお聴きしたり、またその話の流れで実際の老健施設の役割であったり特養との違いであったり、実際にそこで行われていることであったり、そういったことの聴き取りを自ら目的意識をもってされていました。

その後併設されている特養に実際に伺って、そこで行われていること、利用者さんがどんな風に過ごされているか、どんなことをなさっているかということを拝見したり、老健においての利用者さんの過ごされ方の違いであったりを実際に見させていただいていました。まさに百聞は一見に如かず、であります。

また、そこで職員の方にいろいろお話を伺い、看取りに関する諸問題であったり、介護職員さんや看護職員さんによってできることが違う、その各々の判断で利用者さんの具合が悪くなった時にどんな感じで対応されているか、などなどの実際の現場における諸問題を聴き取りをされていて、大変学びになったようです。

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その後は救急対応を見学されたりして過ごされ、最後は1日の振り返りカンファレンス(新入院患者さんや 入院中変化のあった患者さん、気になる患者さんなどの)があり、それに参加をされて1日の課程を終えられました。いずれも大学では学べない貴重な体験をさせていただいたと大変感謝しております。

学生さんは適切な環境を与えられ、適切な症例を見せていただいて、適切なお手本を見せていただければ、勝手に学びたいことを学び、主体的に動き出されるのだなということを今日の学生さんを見ていてつくづく思いました。

やはりこの地域実習地域医療総合診療実習はよくできた仕組みであるし、津和野共存病院さんの環境も大変学びの多いものであることだなあと思った次第です。

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今日半日でしたが、大変お世話になりました。院長の木谷先生には大変貴重なお話を賜り、また個人的な今後の示唆もいただいたり、本当に長々とお時間を取っていただきありがとうございました。他にも理事長の三輪先生、副院長の飯島先生、それに木田川先生や濱崎先生はじめ関係の先生方、本当にありがとうございました。またたまたま益田赤十字病院から地域医療の研修に来られていたY先生も会えて嬉しかったです。また本日ずっとご案内していただいた総務の藤原様、本当にお世話になりました。それにあちこち 尋ねさせていただいた時にお相手頂いた皆様方も、本当にありがとうございました。厚く御礼申し上げますとともに、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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posted by 長尾大志 at 22:09 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年09月20日

松江生協病院・臨床実習見学記

出雲市民病院に伺ったのは6月で、雲南市立病院に伺ったのは 7月、すっかり間が空いてしまいましたが、なんとかこの度予定を調整して、昨日松江生協病院さんをご訪問させていただくことができました。

とはいえ午前中は松江で別件の用事があり、午後からの見学となりましたが……。

午後の最初はVF(嚥下造影検査)の見学(2件)と、その結果を患者さんやご家族に説明している様子も見学させていただきました。

VFという検査自体を具体的にどうやって行うか、学生さんに見てもらえましたし、嚥下したときに物質の性状・大きさによっての流れ方の違いや、顎を引いたりすることで嚥下がうまくいくようになる様子もダイレクトに見ることができました。また、その結果を踏まえての熟練された医師による、患者さんとご家族へのわかりやすい説明、生活指導も見ていただきました。

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続いて外来実習です。これは午前中には初診の患者さんの問診を取ったりということをされているそうなんですが、今回お邪魔したのは午後でしたので、再来患者さんの外来を見学+αさせて頂きました。

患者さんの入室前に少しその患者さんの疾患について、予習の説明があった後呼び入れ、診察をされる様子を見学させていただくのと、各々の検査の解釈を都度都度質問されて学生さんが答える、みたいな感じで進めて頂いておりました。とにかくお忙しい外来の合間とは思えない懇切丁寧なご指導で、感銘を受けました。

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ご覧ください。指導医のS先生(左)の柔和な表情。常にやさしいオーラ満開で教えてくださっています。

1人の患者さんでは食事指導のコツを、説明用のパンフレットを使って説明をさせていただいたり、患者さんの 適切なカロリーを計算したりしていました。また患者さんがどんどん来られる中で、循環器科の患者さんでしたので必ず心電図を撮って入ってこられるので、その心電図を一つ一つ判読してそれを先生からフィードバックしていただいたりしました。

また患者さんが入ってこられたときに、患者さんの自覚症状からNYHA心機能分類についてはどうなるかなどなど、ちょいちょい質問をされてそれに答えたり、また患者さんの所見の記録を補佐したり、いろいろと手を動かすこともあって飽きさせないよう工夫していただいてるなあ、と思いました。ある患者さんでは起立性低血圧のような訴えがあったため、Schellong testを学生さんにやらせていただいて、見事に陽性であったという学びもありました。

外来室には電子カルテが並列に2台あって、1台は完全に学生さん用になっていること、そしてネット環境も優れていてすぐに調べ物をすることが可能であることなど、非常に学習しやすい環境になっていました。

胸部X線の読み方、心電図の読み方、院内の紹介などはあらかじめ動画にされていて、それを視聴しておくことで予備知識を頭に入れることができるようにしていただき、先生方の手間も省けているところがあるようです。このアイデアは他の病院でも使えるものだと思いました。

この4週間の振り返りでは、大学でできないこととして目標に挙げていた、
・他職種の話を聞いたり働いている様子を見ることができた
・退院調整の場面に同席することができた
・訪問看護に同行して実際の患者さんの暮らしぶりを見ることができて印象的であった
・班会にも参加できて、一般の方にお話しする難しさややりがいを実感できた
・エコーはレクチャーをしていただき、実際に患者さんに当てさせていただく機会もあった
・とにかく皆さん優しかった

などなど、充実の実習であったことがよくわかりました。

突然の見学にご対応いただいき、ずっとご案内いただいた秘書課のTさん、そしてS先生、それから院長先生、本当にお世話になりました、そしてずっと本学生がお世話になっております。本当にありがとうございます。

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posted by 長尾大志 at 18:22 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年07月10日

雲南市立病院・病院実習見学記A

(昨日のつづき)カンファレンスが終了してから上級医の先生の回診に学生さん含め4.5人で同行します。新しい入院の人+気になる人、合計10人くらいでしょうか。同行しつつ時々手技が入ると学生さんはそちらに行ったり、入院患者さんの発熱・ショックのケースではワークアップとG染をやったり、鑑別診断を考えて調べたり、必要な検査を見に行ったり、都度都度そこにおられる症例によって柔軟に、どんどん何でもやらせて頂ける印象です。

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回診の後は、普段は救急外来か一般外来で初診患者の問診を取ったりするとのことでしたが、訪問時は回診とそれに付随する検査あれこれが多かったので、一旦自習時間となり調べ物をされていました。外来の問診時、学生さんは直接オーダー入力ははしないものの、どの検査が必要か考える機会は頂いているとのことです。

電子カルテPCは学生さん1人に1台、PHSも各自に貸与いただき、大変恵まれた環境でした。これも総診の熱い先生方と事務の方とのこれまでのご尽力の賜物だとのことです。

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ゆったりした学生さん控室!

基本的な実習の方針は、一緒にいろいろなことをやってその都度フィードバック。学生さんに聞いていても、その場でこれでよかったのか、もっとこうすればよかったんだということがわかるのは助かる、とのことで、やはり「その場のフィードバック」の重要性を実感します。特に医療現場での学びには体験が必要ですが、成功と失敗の体験が出きて、その場でフィードバックがあるという環境が良い学びになるのだと実感されました。

数少ない「ないこと」としては、抄読会はやっていないとのことでした。座学が少ないってことですが、これは実地での学びに重きを置いておられる、ということですし、座学は大学でもいくらでもできますから……。

お世話になりました先生方、キャリアサポート・育成センターの勝部様はじめ関係の皆様に厚く御礼申し上げます。今後とも学生・研修医教育にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

https://unnan-hp.jp/publics/index/239/

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posted by 長尾大志 at 18:22 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年07月09日

雲南市立病院・病院実習見学記

もう先々週のことになってしまいましたが、雲南市立病院における島根大学医学部5年生の「総合診療・地域医療実習」に同行させて頂きましたので、遅ればせながらレポートをさせていただきたいと思います。

すでに島根大学の学生さんにはよく知られていることではありますが、「雲南の朝は早い」。朝7時30分からカンファレンスが始まります。これでも遅くなったのだ、とのこと、以前は6時45分開始だったそうですから。まずこの時点で心折れそう、という印象を受ける人が多いらしくて、個人的には勿体無いな〜と思いました。それだけの理由でこの素晴らしい実習を受ける機会を逃すわけですから。まあ逆に、意識低い系の人を寄せ付けない、という意味ではうまくいっている、という見方もできるのかもしれません。

朝早い時点で大変だと思うかもしれませんが、慣れると意外に大丈夫、というか午前中に時間がたっぷりあるため、スイスイ仕事が進みこれが快適ですよ。私自身、普段起きている時間に起きて十分間に合うタイミングでした!

カンファレンスは研修医の先生がプレゼンをされ、指導医の先生からのコメントや確認が入ったりします。結構こちらの病院は「勉強になる」とのことで各地から研修医の先生の短期研修を受け入れておられるためか、研修医の先生の入れ替わりがあるようです。どの先生も積極的にご質問されながら、学生さんの指導にも力を入れてくださっている印象でした。

学生さんはカンファレンスに陪席し、時折振られることに答えたりしながら過ごされます。検査の決定・提出は学生さんが主体的にかなりなさっていました。訪問した日は抗菌薬の議論が(GNRsmallかmiddleかなどなど……)教育的に行われていました。

そして訪問の担当を決めてカンファレンスは終了。その日の訪問患者さんは5名でした。こちらに学生さんが同行することもできます。訪問した日は4週間の実習のうち3週目でした。2週目(前週)には訪問診療に同行していたとのことで、学生さんはそこでも多くの学びを得ていたようです。(明日に続きます)

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posted by 長尾大志 at 17:14 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習

2023年06月15日

出雲市民病院・臨床実習見学記

今週から、島根大学医学部の総合診療・地域医療医学部実習でお世話になっている、地域の病院への訪問を開始しました。もちろん表敬訪問/ご挨拶という意味合いも大きいのですが、地域医療教育学講座としましては、実際にご指導いただいている地域の現場を拝見し、臨床実習で学ぶことができる事柄を実感しておくことは極めて重要と考えるものであります。6月13日火曜日には出雲市民病院にお邪魔いたしましたので、少し振り返っておきたいと思います。

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当方朝会議があったため、少し遅れてのスタートになりました。既に午前の実習は始まっていて、まず透析室に伺い、そこで家庭医療科の高橋先生が学生さんに直接説明しておられる現場を拝見しました。

透析患者さんの中には、心疾患を合併した患者さんが何人もおられて、その方々の聴診をして病態を考え、心雑音が何の雑音かを考え、 心エコーの結果を参照して聴診との整合性を確認し病態を考えるという作業を、着実に手順を踏んでやっておられました。その流れで心不全の診かたをレクチャーされましたが、その説明の途中で質問を挟まれ、それに答えられればOKですし、答えられなくてももちろんそれを咎められるということはないわけですが、自分にその知識がないということを認識して、それを(しっかり取ってある)休み時間に学習するというところにつなげていくように誘導されていました。これは1対1の対応ができているからこその、大変学びが深くなるきめ細やかな指導法であると感じました。

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その後病棟に移動し、病棟で胸腔穿刺の手技を見学。その都度その都度説明をいただきながら、 丁寧な手技を見せていただきました。基本ここまでは スケジュール通り、時間通りにきっちり次の場所に移動になります。この日まだ2日目で学生さんもオリエンテーションがついていない状態でしたので、必ず事務の方が移動についていただき、次の場所に先導していただきました。このあたりも学生さんの立場に立った、きめ細かい配慮を感じました。

次はリハ回診に帯同します。回診は医師と言語聴覚士さん、栄養士さん、医師クラークの方とで回られます。リハビリテーション科の松原先生からはまず、知識のない状態でついてきて、医師はじめ皆さんが何をしているか、どのようなことを診察されているか、どのようなことを尋ねているかを見て、そこでわからないこと、疑問を抽出をしてください、それを後で説明しますという風に説明がありました。

その日に入院された患者さんの一通りのスクリーニング、すなわち運動器のスクリーニング診察やMMT、意識状態チェック、長谷川式、嚥下の評価・水飲みテストなどなど、をされている様子を見せていただきましたが、患者さんの疾患も状態も様々であり、その皆さんに対して同じスクリーニング診察や検査をしている、その理由について考えるように振り返りの時間に言われていました。またリハビリと家庭医療の親和性に関してもお話がありました。スクリーニングの意義は退院に向けてどのようなことに介入していったらいいのかを判断していく、考えていくためにやるということで、学生さんからは現場を見ることでゴール設定に気づくことができたという感想がありましたし、総合診療・地域医療の文脈においても非常にやりがいがありそうだなという風に受け取られていました。

大学のリハ実習では、コロナ禍でもあったためか、リハの回診を見ることができなかったそうで、大変参考になったという話でした。今後 4週間のうちに何度も回診に参加するチャンスがあるということですので、学生さんの視点がだんだんと変わっていく、成長していくことが実感できるのではないかと言われていました。
また、担当患者さんのリハビリを実際にやっている現場を見ることで学びは非常に多いだろうというお話もありましたし、嚥下に関してもやはり患者さんの食事風景を直接見るということをおすすめされていて、今後4週間のうちに見ていきたいと言われていました。

以上で盛りだくさんだった午前中の実習は終わりですが。昼休みには検食をいただきました。これまでにも出雲市民病院で実習をした学生さんから、こちらの検食がおいしい!という話は伺っていたのですが、おそらく管理栄養士さんが工夫を凝らされていて、限られた予算の中でしっかり栄養バランスも整った、美味しい献立を考えられているのだろうと思います。1ヶ月分のメニュー表も頂きましたが、バラエティに富んだメニューで感心致しました。学生さんにしてみれば、昼食を毎日提供いただけるのは大変助かっているということでしたし、それが美味しければなおさら実習の質も上がる!?でしょう。

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これまで実習総括の発表を見ていると、出雲市民病院での実習はこんなものではなく、もっともっとたくさんの学びがあるようなのですが、諸事情にてこのたびの見学はここまでで一旦終了させていただきました。できればまた見学させていただく機会を持てればありがたいいと考えておりますが、拝見した範囲でも学生さんに対する配慮が行き届いた、地域ならではの強みを生かした学びの多い実習であるであるという印象を持ちました。

ともするとこの立地の良さ(大学にほど近い)から、学生さんには移動が楽、という消極的な選び方をされている?とも見受けることがある出雲市民病院ですが、地域の中で、濃密かつ丁寧な教育をしていただけますから、是非総合診療・地域医療・家庭医療に興味・意欲のある学生さんに選択してほしいな〜と念願しております。

お世話になりました高橋先生、松原先生、小松院長先生、医局秘書の三浦様はじめ関係の皆様に厚く御礼申し上げます。今後とも学生・研修医教育にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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posted by 長尾大志 at 12:04 | Comment(0) | 島根大学医学部・臨床実習